くろさきこどもクリニック

診療に関するお知らせ

2020年10月からロタウイルスワクチンが定期接種になりました

2020/12/29(火)

ロタウイルスワクチンには
1.ロタリックス(1価ロタウイルスワクチン、ヒトロタウイルスを弱毒化したワクチン)
2.ロタテック(5価ロタウイルスワクチン、一部の遺伝子以外はウシ由来株のワクチン)
の2種類あります。①は2回接種、②は3回接種と接種回数が異なりますが、臨床効果は評価条件が違うため単純には比較できないものの

 ①ロタリックス;85~100%       ②ロタテック、98%

とほぼ同等の有効率であると報告【1】されています。
副反応の一つとして腸重積症【2】があります。腸重積症は感冒時、腸管感染症時に併発しますが、ロタウイルスワクチン導入前の1歳未満人口10万人当たりの発症率をみますと

  生後2か月17.5、 3か月31.6、 4か月66.6、 5か月92.9、 6か月121.0

と月齢が高くなるにつれ腸重積発症率も高くなります。
当院では、①②どちらのロタウイルスワクチンの接種も可能ですが、予約時にご希望をお伝えください。ご指定がない場合には、低月齢で接種完了したほうが腸重積発症のリスクが低いと考え①を接種させていただいています。

以上をふまえ、予約時に接種ワクチンのご希望をお伝えください。宜しくお願いいたします。

(参考)
【1】神谷 齊、庵原俊昭編. ロタウイルス胃腸炎の予防と治療の新しい展開.医薬ジャーナル社 2012
【2】腸重積症(ちょうじゅうせきしょう)とは、小腸が大腸の中に入り込んでイレウス(腸閉塞)を発症する病気。主に0〜3歳までの乳幼児に多く発症し、発症者の80%が2歳未満ですが、まれに成人でも発症します。原因としては腸に分布しているリンパ組織が腫れて大きくなり,この部分から大腸に入っていくと考えられています。リンパ組織が大きくなる原因としては風邪などのウイルス感染が指摘されており、そのために約1/4の腸重積症の赤ちゃんに感冒症状を認めています。
症状としては、腹痛(お腹が痛いと言えないお子さんは機嫌が悪くなる)と嘔吐が突然発生。腹痛発作は一般的には15~20分間続き、なかには、イチゴゼリー状の便(血液と粘液の混じった便)が出ることがあります。
この病気は、治療が遅れると重積した部分の腸の血液の流れが悪くなって腸管が腐ったりすることがあり,早期に診断し治療する必要がある病気です。


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